スクールカウンセラーだよりを配信いたします。
お子様の心をケアするために参考にしてほしいサイトをまとめました。
ご参照ください。今までのスクールカウンセラーだよりもあわせてお読みください。
スクールカウンセラーだより
国分寺市立第二小学校
スクールカウンセラー 須摩智佳子
(すまちかこ)
スクールカウンセラーだより Vol.4(令和2年5月22日)
皆さま,こんにちは。徐々に梅雨に向かっているようですが,お天気がいい日は新緑が気持ちいいですね。学習相談日が設けられ,久しぶりに学校に行かれた皆さん,少し元気が出たでしょうか。
1.マインドフルネス瞑想法について
私は仕事全体の三分の一ほどが自宅勤務になり,在宅する日が多くなりました。そういう日は自分で時間のコントロールをしなければいけないのですが,どうも集中力が続かない感じがしています。そこで取り入れようと思ったのが,“マインドフルネス瞑想法”です。数年前から勉強はしていてクリニックなどでは使う時もありましたが,自分でちゃんと実行できていませんでした。教科書は『マインドフルネスストレス低減法』(ジョン・カバットジン著,春木豊訳)等々です。マインドフルネスは今や世界中に広まっていますが,ジョン・カバットジン博士が仏教をルーツとするマインドフルネス瞑想を医療分野に最初に取り入れ,「マインドフルネスストレス低減法」というプログラムを開発したことが,世界に広まったきっかけになっているそうです。
「マインドフルネス」とは,「サティ」という仏教用語を英訳したもので,「気づきを向ける」という日本語が使われることが多いそうです。もともとは仏教から来たものですが,今では認知行動療法という,物事の受け取り方や考え方に働きかけて気持ちを楽にする心理療法における,主要な技法の一種となっています。
「マインドフルネス」とは,「自らの体験にリアルタイムで気づきを向け,受け止め,味わい,手放すこと」という伊藤絵美先生(認知行動療法の日本での第一人者だと思っています)の定義が私にはしっくりきます。
マインドフルネスは,理屈や説明ではなく体験と練習が一番です。私の場合まずは,朝起きたとき10分間,寝たままの姿勢で,呼吸に意識を向けて腹式呼吸をするところから始めています。鼻から息を吸い込み,お腹が膨らんでいくのを感じ,横隔膜を押し上げるようにイメージし肺まで空気を一杯にいれます。はくのは口からでも鼻からでも,お腹が凹むようにゆっくり出します。
目覚まし時計は20分くらい早めにかけるようにしました。たったの10分間のうちに,いかに自分の気持ちがあちこちに散らばっていくか実感させられます。気持ちが散らばる先は過去と未来です。今現在のことに意識を留めておくのが案外難しい。散らばってもいいので,散らばっているなあと感じながら,また呼吸に意識を向けていきます。毎日続けるのがミソ!
次第に10分より長く行えるようになりますので,30分が目標です。だんだん早起きになっていくのもいいなあと思います。夜寝るときに行うと,眠りやすくなります。せせらぎ音などhttps://www.youtube.com/watch?v=64eIdY9GQN4 環境音を流すのもいいかもしれません。CDやDVD付きの本もたくさん出ていますから,試してみませんか。
2.集中できる時間
GIGAZINEという世界中の様々な話題を集めたブログ形式のニュースサイトがあります。イギリスのGuardian紙の「世界で最も影響力のある50のブログ」に選ばれたり,アメリカのTIMEの「世界のブログトップ25」に選ばれたりしているようですので,ご存じの方も多いかもしれません。私も面白いニュースがあるので最近は時々見ています。その中に,マイアミ大学の神経科学者たち専門家が,在宅勤務中に集中力を高めてよいパフォーマンスを発揮する方法について解説した記事がありました。それによると,「25分作業して5分休むサイクル」(ポモドーロ・テクニックというそうです)を繰り返すとよいそうです。25分って短いような気もしますが,マインドフルネスを身につけ,ティータイムで休みながら仕事などを進めていこうと思います。
大人で25分作業して5分休むなら,子どもはもっと休憩を入れないと集中できないということかな?
3.役立ちそうな情報です。
(情報に触れすぎるのも疲れます。適度につきあってくださいね)
1)日本産業カウンセラー協会から,「新型コロナウイルスによる心の問題に対処するために 職場や家族とのコミュニケーション,傾聴を大切に」という資料が出ています。優しいようで難しい傾聴です。心理士と相談者だけではなく,家族間にも参考になりそうです。
2)東京都の新型コロナウイルス感染者数も徐々に減っているようです。学校も少しずつ開き始めました。同時に,電車に乗る人や通りを歩く人も増えていて,なんとなくウイルスへの警戒感もゆるみがちです。けれど特効薬やワクチンができて完全に安心な状態になったわけではなく,感染に気をつけながら安心して暮らしていくにはどうしたらいいか,各々よく考えてすごさないといけないのだろうと思います。以下は,諏訪中央病院総合診療科 玉井道裕先生が書かれた説明書です。手がきでいい感じです。参考にしたいです。
「新型コロナウイルス感染をのりこえるための説明書(続)〜やるべきことが分かる やらないとどうなるか分かる〜」(5月21日改訂版)
https://www.suwachuo.com/pdf/all2.pdf?_ga=2.146621428.1302505779.1590049437-215727707.1590049437